キッチン会議

家具のように建築に溶け込むキッチン

コラム | 2017.1.10

「キッチン会議」では自分らしいキッチンを見つけ出すためのヒントを、
みなさんと真面目に、時には頭をやわらかくして話し合っていきたいと思います。
毎回コラムで話題を提供したり、建築家や専門家の意見を紹介したり、
アンケートを通してみなさんの暮らしぶりや考えをうかがったり。
さまざまな視点でキッチンを見つめながら、「キッチンの答え」を一緒に考えていきましょう。

家を新築する時や買う時、キッチンは最も大きな関心ごとのひとつです。悩ましいのは機能面だけでなく、家の象徴ともなるグレードや質感です。特にオープンキッチンが主流になりつつある昨今では、キッチンは使わない時も人の目に触れるようになり、見た目にも美しく、同時に部屋のインテリアとして調和している必要があるのです。そうなってくると、機能を優先しがちだった日本のキッチンはデザインの面から見直しが要求されるようになってきます。
インテリアデザイナーや建築家側の視点でキッチンを考えると、使わない時はあまり目立たず、建築の一部として、または空間の背景の中に溶け込んで欲しいと思うでしょう。余計な線を消し、主張しないシンプルなキッチンが欲しいと多くの建築家が言います。

例えば、水があふれるのを防ぐカウンタートップ端部の水返しについてはよく議論されます。見た目にはどこか違和感があるものの、機能的には確かに便利なので、メーカーの商品には採用されています。同じように、壁際にあるバックガードも必要かどうか議論されます。他にも取手金物のデザイン、箱の割り付け、シンクの形、コンロの形状、素材の質感など、今のデザインでは気になるところが多くあります。機能とデザイン性、そして質感を融合させていく必要があります。

システムキッチン リシェルPLAT

今まではキッチンを販売するという視点から、他社との違いに重点を置き、様々な新しい工夫を盛り込んできたのです。また作り手だけでなく使う側も、そうした機能優先の考え方を是として過剰にエスカレートしてきたのかもしれません。しかし先のオープンキッチンの出現や住み手の住宅意識、プロダクトの美意識の変化から、求められるものも変わりつつあります。機能とデザインを融合させ、余計なものを取り去り、「もの」としての美しさを極めていくことを追求しはじめているのです。
デザインも成熟の時代へと向かっています。モダンデザインは一般化し、シンプルで主張をしないデザイン、それでいて品格を備えているような美しいキッチンが求められています。本当に美しいものとは、あたかも何もデザインをしていないかのようにデザインされ、しかし細かなディテールにこだわり、機能とデザインが統合されたものなのです。
キッチンの機能性とデザイン性、そして素材の質感について皆さんはどのように思いますか。ぜひ参考にしてください。

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