
建築用途から考える子どもたちの
健やかな成長を育む学校トイレ
健やかな成長を育む
学校のトイレは、用を足すだけでなく、
子どもたちの交流スペースにもなる大切な場所です。
しかし、学校のトイレはどうしても
「暗い・汚い・臭い」といったイメージが
先行してしまいがち。
トイレが清潔・快適になれば、
子どもたちの気持ちもより前向きに変わるはずです。
衛生的で快適な
トイレづくり
トイレづくり
現役小・中学生に学校トイレの印象について尋ねると、「汚い」「暗い」「臭い」「怖い」という声がまだまだ少なくありません。家庭や公共施設では、キレイかつ快適なトイレが当たり前になりつつある中で、学校トイレの整備はまだまだ進んでいないようです。
学校トイレのイメージは?
- 調査データ出典:学校トイレに関するアンケート, 2019(LIXIL)
子どもたちの多くが
「洋式便器」を希望
子どもたちに「和式」と「洋式」があればどちらを選択するかを尋ねたところ、7割以上が「洋式」と回答。世の中のトイレの洋式化が進む中、「和式トイレの使い方がわからない」という子どもも約1割存在し、今後さらに増えていくことが予想されます。
洋式便器と和式便器があれば、どちらを使う?
- 1 「Q 学校トイレにある大便器の様式は何?」の回答が洋式・和式どちらもある回答者を抽出。
和式便器を使用しない理由は?
- 2 「Q 学校の洋式・和式どちらの大便器を使う?」の回答が洋式の回答者を抽出。
- 調査データ出典:学校トイレに関するアンケート, 2019(LIXIL)
TOPIC
全国公立小・中学校の
トイレの3割以上が「和式便器」
- 2023年9月1日時点
- 出典:公立学校施設のトイレの洋式化の状況調査結果について, 2023(文部科学省)
- グラフは【公立学校施設のトイレの洋式化の状況】の小中学校の表をもとに作成
トイレの洋式化
子どもたちに安心してトイレを使ってもらためにも、学校トイレの洋式化が急務。LIXILの和洋改修工法なら、わずか2日間で洋式便器の設置が完了するので、週末を利用した工事も可能です。

濡れたままのトイレ空間が
菌の温床に!
学校トイレでは水を流して掃除する「湿式清掃」が一般的ですが、床に水が残ると、雑菌が繁殖しやすくなります。雑菌の繁殖を抑えるためには床の乾式化が効果的です。
多様な利用者への配慮
支援教育の理念のもと、公正な社会実現に向けた取り組みが進められる中、学校トイレにおいても、多様な児童・生徒への配慮が求められています。また、学校施設は地域の避難所やコミュニティの場として使われるケースも多いため、さまざまな利用者を想定しておくことも大切です。



ある人

みんなのトイレ
車椅子ユーザーやオストメイトの子どもだけでなく、性別違和のある子どもの利用など、さまざまなニーズに応える「みんなのトイレ」。ケガをしたときにも助かる手すりや、着替え用のチェンジングボードを設置すれば、より多くの子どもたちが利用しやすくなります。また、コミュニティへの開放時や、災害時にも有効です。校内に1ヵ所ではなく、各階など複数箇所に設置すれば、短い休み時間に遠くまで走る必要もなくなります。
バリアフリー法改正(国土交通省)
令和2年(2020年)のバリアフリー法※1改正にて、公立の小中学校が「特別特定建築物」に追加されました。
2000u以上※2の特別特定建築物は、車椅子使用者用便房、オストメイト対応水栓器具を設けた便房の設置(建物に1以上)が適合義務になります。
- 1 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律
- 2 自治体の条例により対象規模が異なる場合があります。
「男女共用広めトイレ」のニーズ
- 調査データ出典:学校トイレに関するアンケート, 2019(LIXIL)

- 調査データ出典:学校トイレに関するアンケート, 2019(LIXIL)

災害への備え
避難所として指定されている全国の公立小・中学校の割合は約95%にのぼりますが、十分な対策を講じている学校はまだまだ少ないようです。災害時にライフラインの遮断が起きると、避難所であってもトイレが使えなくなってしまいます。避難所となる学校は子どもからお年寄り、障害のある人なども集まる場所。災害時にも、さまざまな人が快適かつ安心して使える学校トイレづくりが求められます。
[断水時のトイレ]
携帯トイレや簡易トイレなどの確保のほか、
マンホールトイレ、配管の工夫などにより、断水時にプールの水や雨水を洗浄水として使用できる
トイレを保有している学校は6割程度です。
- 出典:(別紙)避難所となる公立学校施設の防災機能に関する調査の結果について, 2019(文部科学省)
災害配慮トイレ
“いつものトイレ”を災害時にも使用できるLIXILの「レジリエンストイレ」。平常時は一般的な水洗トイレと同様に使用し、災害時には洗浄水量を5リットルから1リットルに切り替えて、同じ場所で使用できます。

パブリック向け
クイックタンク式床置便器

パブリック向け
タンクレストイレ

校舎2階以上は水圧不足やトイレブース内のスペースの広さを考慮してパブリック向けタンクレストイレやパブリック向けクイックタンク式床置便器などがおすすめ。

レジリエンストイレ

校舎1階部分や体育館のトイレは災害時のトイレ機能の役割を考慮してレジリエンストイレがおすすめ。
学校トイレ
空間プラン例
子どもたちの気持ちに向き合いながら、
避難者にも寄り添ったトイレをデザイン。
子どもたちの気持ちが明るくなり、メンテナンス性、エコロジーとエコノミーにも配慮した、これからの学校トイレをご提案。今までの学校トイレのイメージを覆す、みんなが笑顔になれるスペースを目指します。

- 図面には旧商品も含まれている場合がございます。ご了承ください。
すみずみまで明るさを
届けて暗さを解消
届けて暗さを解消
採光窓
光を採り入れる窓を壁面に設けています。明るさがもたらされ、親しみやすい空間にできます。
みんなの笑顔と笑い声で
あふれる交流スペース
あふれる交流スペース
なかよしコーナー
入り口付近にはベンチを配置。子どもたちが男女関係なく仲良くおしゃべりできる交流スペースに。壁面に掲示板を取り付ければ情報の告知もできます。
手荷物、カバンの
置き場に困らない
置き場に困らない
荷物台・荷物用フック
教室移動時には教科書、登下校時にはカバン等が置けるように荷物台を設置します。個室の中には、子どもの手が届きやすい位置にフックを。
手荷物への配慮は、コミュニティへの開放時や、災害時にも有効です。

体の不自由な人にも配慮
手すりの設置
小便器や大便器ブース、洗面器の1ヵ所には手すりを設置。ケガをしたときや、体調が悪くなったときにも助かります。

さまざまな児童・生徒が利用しやすいトイレに
みんなのトイレ(男女共用広めトイレ)
手洗いまで完結できる、適度な広さの「みんなのトイレ」。ひとりになりたい時や落ち着きたい時、男女別トイレが利用しにくい性別違和※のある児童・生徒など、誰でも安心して利用できます。
1階は、乳幼児連れの保護者に配慮しベビーキープとおむつ交換台を、階上は簡単な着替えにも対応できるチェンジングボードを設置します。
- 出生時に付けられた性別に対し、不一致・違和感を覚えること。

みんなのトイレ(バリアフリートイレ)
車椅子ユーザーやオストメイトが利用できる「みんなのトイレ」。1階には大型ベッド、階上にはオストメイト対応流しを設置します。
介助やおむつ交換が必要な子どもたちや来校者も、安心して利用できる学校トイレを目指します。

関連情報
その他、施工事例やカタログ、調査レポートなど、
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掲載されている商品写真・イラスト等はイメージです。予告なく変更する場合がございます。