
利用者視点で考える日本の
トイレ利用に
慣れていない人
トイレ利用に
慣れていない人
外国から訪れた人に、日本の快適さ・清潔さを
体感してもらうことができるパブリックトイレ。
しかし、自国のトイレ文化や日常的な習慣の違いから、
不安や不便を感じるケースもあります。
旅行者はもちろん、留学や仕事など生活の拠点として
日本を選んでくれた人たちが、
安心して快適に利用できるトイレとは?
異なる文化や慣習を考慮しつつ、
使いやすさ・快適性アップにつながる
グローバル視点でのパブリックトイレの整備が
求められています。

外国人の多くが
「トイレで困った」と回答
韓国・台湾・タイで7割前後 、中国で8割、インドネシア・アメリカ・フランスでは9割もの人が「困ったことがある」と回答。“トイレ先進国”といわれる日本ですが、外国にルーツのある人への配慮という点で考えると、まだまだ十分とはいえません。
日本の公共トイレで困ったことはありますか?
- 調査データ出典:トイレに関する外国人定量調査, 2015(LIXIL)n=700:中国・韓国・台湾・タイ・インドネシア・アメリカ・フランスの計7カ国、20歳以上の男女、各国100名
多くの人が和式トイレを敬遠
日本のトイレに洋式と和式の両方があった場合、どちらを選んだか尋ねると、「洋式トイレ」が 約85% を占める結果に。 和式トイレは、使い方への戸惑いだけでなく、足腰への負担や衛生面からも敬遠されているようです。
洋式トイレと和式トイレがあったとき、どちらを選択しますか?
洋式トイレを選んだ理由は?(複数回答)

和式トイレについてインタビューしたところ、世界各国の人たちから、その使い勝手に困惑する声が聞こえてきました。また、ムスリムの人はトイレットペーパーを使わない“水洗い文化”であるため、洋式トイレのシャワー機能を重視しています。
和式トイレについて、どう思う?
- 調査データ出典:トイレに関する外国人定量調査, 2015(LIXIL)n=700:中国・韓国・台湾・タイ・インドネシア・アメリカ・フランスの計7カ国、20歳以上の男女、各国100名
トイレの洋式化でおもてなし
世界中の人々に快適に使ってもらうためには洋式化がおすすめです。
用を足した後に水で清める習慣のあるムスリムの人への配慮として、シャワー機能も求められています。

日本のトイレは操作方法が
わかりづらい
日本のトイレの快適さや清潔さに感動する訪日外国人がたくさんいる一方で、5割近くの人が「さまざまな操作ボタンの役割がわからなかった」と回答。さらに、「洗浄方法がわからなかった」という人も3割近く存在し、トイレの使い方に関するサポートが必要なことがわかりました。
日本の公共トイレの使い方で
困ったことは何ですか?(複数回答)
困ったことは何ですか?(複数回答)
- 調査データ出典:トイレに関する外国人定量調査, 2015(LIXIL)n=700:中国・韓国・台湾・タイ・インドネシア・アメリカ・フランスの計7カ国、20歳以上の男女、各国100名
使い方や機能についての
「多言語による案内」
誤使用を減らし、安心して使えるよう、基本的な使い方やシャワー機能の案内をイラストと多言語による説明で掲示。
中国語は、中国人向け(簡体字)と台湾人向け(繁体字)の両方の掲示がおすすめです。
日本のトイレ「ココが困った!」
荷物を置くところや
ハンドドライヤーがない!
トイレ設備の必要性について尋ねたところ、「荷物棚・フック」に続き「ハンドドライヤー・ペーパー タオル」の必要性が特に高いことがわかりました。 海外では、手を拭くのにハンカチをあまり使わず、 パブリックトイレではハンドドライヤーやペーパータオルを使うのが一般的。 そのため、日本のトイレで設置されていないと困る人が多いようです。
日本の公共トイレで、下記の設備は
どの程度必要だと思いますか?
どの程度必要だと思いますか?
小便器に間仕切りがない!
日本のパブリックトイレでは、オープンな空間に小便器が並んでいるケースが多いですが、アメリカやフランスでは小便器間にスクリーンがあるという回答が多くみられました。小便器コーナーの困りごとについても、15%程度の人が「隣の人が気になった」「小便器間にスクリーンがなかった」と回答しました。
自国の公共トイレの小便器に
スクリーンやパーテーションはありますか?
スクリーンやパーテーションはありますか?
日本の公共トイレの小便器を利用して
気になったことは?(複数回答)
気になったことは?(複数回答)
- 調査データ出典:トイレに関する外国人定量調査, 2015(LIXIL)n=700:中国・韓国・台湾・タイ・インドネシア・アメリカ・フランスの計7カ国、20歳以上の男女、各国100名
小便器まわりにもプラスαの配慮
小便器間に仕切りを設けることで、隣の人が気になりにくくなります。
プライバシー感も高まり、落ち着いて使えるようになります。間仕切りの高さは、顔が隠れる程度以上がおすすめです。
間仕切りにより暗くなりそうな場合は、照明や採光を取り入れると空間が明るくなります。圧迫感が気になる場合は、半透明の間仕切りもおすすめです。
